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2014. 02. 08  
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 この島では、刻々と移り変わる空の色が、とりわけ印象的だ。ゆったりと水が大地を流れていくような時間の中で。それは、例えばこんな風に表現してみたらどうだろう。

 都会では、時計の針が時を刻む。
 ジープ島では、太陽と月の角度が時を刻む。


 特に夕暮れ時にそれは顕著に現れる。16時を過ぎ、『じゃあ、そろそろ帰るわ。また明日』と、吉田氏とガイドスタッフ達がボートに乗り込み、本島の方に戻っていく。
 『うん、また明日』と手を振りながら、ちょっぴりアンニュイに、今日という一日の「節目」を想う。
 この一時が好きだ。 どこかモノウゲで、どこか「漂流の匂い」がするからだ。

 ボートが停泊してない、人が少なくなった静かな島。それは完全に外部と遮断され、いよいよ「無人島」としての本領をひそかに漂わせ始める。そして、ここからがこの島の真骨頂なのだ!
 太陽が西の空に傾き、その斜光がキラキラと海を輝かせる。その時から、天空に刻々と「色彩のイリュージョン」がかかっていく。360度見渡せる、ドームのような空に囲まれた、この小さな島ならではの大スケールの魔法が!

 水面にシルバーな光の粒が舞う頃、既に夕暮の序章は始まっているのかもしれない。昼間の活動的な時間と違って、ふっと心が漂白されていくような、静かに透き通っていくような時間。光の粒のメタリックでシャープな質感を伴って、天空の雲に少しずつ黄味が混ざってくる。 それはレモンスカッシュのような、透明な大気を感じさせる瞬間だ。
 その後、それは刻々と絞りたてのオレンジに変わっていく。黄から赤に至る色彩のグラデーションを見つめ、味覚を刺激する柑橘系の爽やかさの中で…。

 陽射しの角度で微妙に変わる色彩の変化を楽しみながら、今日出会った海の「青」を想う。そしてゆっくりと太陽が西に沈もうとしている時、そのドラマは最初のクライマックスを迎える。
 更に完全に沈み終わった後、西の空だけでなく、全天を燃え盛る炎のようなバーミリオンで染め上げる。

 その後残照は、不思議な色彩のカーテンを刻々と変化させながら、この地上の全ての空間を包み込む。空本来の色:ブルーと、魔法に染まった色:ローズが交じり合う、天空のカクテル。その名も、「ラベンダー・イリュージョン」。ほろ苦く、甘酸っぱい…。
 そして地球の大気は、この一瞬だけ「薔薇の花」を咲かせるのだ!

 そのカクテルのレシピはこうだ。魔法のようなホワイトラム、そして大気としての炭酸。それをグラスに注ぐ。そこに色彩を演出する空色のブルーキュラソー、それに薔薇色のチェリーキュラソーを静かに注ぐ。シェイクさせずそのままおく。その後ブルーとローズが混じりあい、ラベンダーの色が見えてきたら、柑橘系のライムを垂らす。そして舐めるようにしてひとくち飲む。それはこの天空を見つめる儀式のようなものだ。
 ホワイトラムは、アルコール度数の高いものを入れることがポイントだ。脳髄をスコーンと刺激し覚醒させるような…。

 島のチューク人の少女:ハナエが踊りだす。そして魔法がかかったように回転する。さあ回れ、どんどん回れ! 踊りながら、全ての現象を身にまとい、風に吹かれながら、全ての心の内を振りほどいて。回れ、回れ…。
 その時、砂浜にいたゲスト達も一緒になって、夢の中に咲いたラベンダーのように大気に溶けていくのだ……。

 その後一瞬、遥か外洋の海の底にいるような、冷たいガスバーナーの炎にも似た「コバルト」に包まれる。それは一瞬だ。でもこの一瞬は、絶対に見逃してはならない。何故なら、それは最後のクライマックスなのだから。
 後はグラスに残ったラベンダー・イリュージョンという名のカクテルが、沈みゆく「蒼の時間」に、ポッと火を灯してくれるだろう。

 やがて徐々に闇が忍び込み、大気はプルシャンブルーからインディゴに変わる。星もクッキリと現れ始める。このトワイライトな時間の中で、夜は少しずつ、少しずつやってくるのだ。
 漆黒の時間になるまで、その時まで、その色の変化を感じていたい。 夜とも黄昏とも言えない、最後の色彩の「キワ」を見届けられるギリギリまで…。

 蒼い海の底に沈んでいくように……。 

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プロフィール

三輪アキラ

Author:三輪アキラ
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 JEEP島プロデューサーとして、この「究極の癒しの島」を、スタート時から17年の長きに渡ってプロモートし、日本中の人達に紹介している。
 専門は「旅」に関する広告関係を専門に扱うアートディレクター&アドバイザー。企画プランニング、写真撮影、文章、デザインから、印刷&web制作まで、幅広くトータルにクリエイティブのサポートをしている。

 元々、JTB&JRの宣伝を扱う広告代理店に所属していたのだが、独立して(有)ギルマンという広告プロダクションを設立し現在に至る。とにかく旅が好きで、海外旅は120回以上に及ぶ。
 特にダイビングはプロ級。27年以上のキャリアで2000本以上潜り、「海」を特に得意分野としている。

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