FC2ブログ
--. --. --  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2014. 09. 12  
imagesFFIYZBDF (240x180) hata2_akamadara_110430_170412spdn-knt (240x180)

 ハウスを潜っていて、ふと妙な視線を感じた。確実に誰かに、じっと見られている。でも辺りを見回しても他にダイバーの人影はない。おかしいなあ・・・。ふっとそばのサンゴを見ると、何とそこに「顔」があるではないか! 顔?・・・なんで顔が???
 しばし、にらめっこのように見つめ合ってしまった。その正体が頭の中で判明するのに、ほんと時間にして数秒かかったように思う。

 ハタ君だったのだ。何とハタが、真正面から僕をじっと見ているではないか! その顔が面白く、思わず水中で吹き出しそうになった。おっと危ない。レギュレーターが外れそう(笑)
 その後写真を数枚撮り、鼻と鼻がくっつくぐらい顔を近づけたら、さすがにプイッと横を向いて、どこかへ行ってしまったが・・・。
 多分ハタ君、こう思ったのではないか。
 『何だ、このヘンテコリンな奴は? 図体はでかいし、泡をブクブク吐いているし、見かけねえ奴だなあ。オレのテリトリーに勝手に入ってきやがって。まあ、おれよりはちとでかいから、しょうがねえか』、と。

 ハタは大好きな魚だ。大きいものになると2~3mにもなる。(これはキミシマにいる。ハウスではせいぜい1.2mぐらいが今まで見た中で一番大きかった)
 どっしりしていて、面構えも良く、何ものにも動じない風格がある。まさに根魚の親分だ。

 そしてある日の事、の~んびりとジープのハウスをとろけるように潜っていた時の事。なにやら、ただならぬ気配が・・・。中型のハタの様子が妙なので近づいてみると、1点を見すえ、微動だにしない様子。僕が手でつかめる距離まで近づいても、ひたすら水中に浮かぶようにパドリングし、動かない。
 見ると、すぐ先にこれまた中型のタコが! 両者の間のその不思議な間合いは何なんだ~? どっちもにらみ合い、一歩も引かないぞという気配。心なしか、他の小魚達も「触らぬ神に祟りなし」と、どこかへ散らばっていった様子。

 ホ~、縄張り争いだな、と。いいね~、この緊張感と殺気。まるでミルコとヒクソンが、かつてのプライドのリングで向かい合ったらこうなるのではという程。(ちょっと大げさ?笑)
 ひたすらにらみ合いが続く。もしかしたら、あの映画「海底2万マイル」の中で、巨大イカがノーチラス号にからみつくような戦闘シーンが見られるかも・・・と、期待に胸をふくらませて、ジッとこの動向を見すえていた。
 動かない、両者動かない・・・かなりの時間が経過・・・。

 そしてスッとハタが前に出て威嚇した。タコはスミをちょっとだけ吐いて抵抗を試みた。が、これはかなわないと察知したのか、ここはおとなしく退散という様子で、スルスルと別の岩の影に隠れに行った。ハタの勝ち~。

 う~ん、いいね~。何がいいって?
 地上だと、近づいても何もしないのに、鳥や小動物はチマチマと逃げていくんだよね~。せせこましく、全てにおいて臆病な陸の野生動物達。それに比べて、目の前50cmのところで、人の気配なんかにおかまいなく、野性の生活を展開している海の生物達の、このおおらかさ。そして懐の深さ、自然や大気の密度。そんな、全てを包み込んでくれるような海の世界が大好きだ! 自分も一緒に何の抵抗もなく、ここへの仲間入りができるから。

 最後に、もう一つ。
 その日、海の中に浮かぶ巨大な丸太を発見したのだ。へんだなあ? 丸太なら浮くはずだけど・・・。それは中層に浮かんでいたのだ。そばまで近づくと、な、なんと、巨大なバラクーダ(日本名でオニカマス)だったのだ。1.5mはあろうか。丸々と太り、顔はいかつい悪役のよう。もはや「老魚」の風格。そこでピンときた。浪人侍のような「はぐれバラクーダ」は、初期の頃からちょくちょく見かけていたのだ。
 『あいつか~!』

 それにしても、よくまあここまで大きくなったなあ。こんな風にして、様々な沼や川に伝説の「主」というのが存在するんだな~。こりゃあ、ハウスの「主」だわ。

 そこで今回、このはぐれ侍のような風体に敬意を表して、初期の頃からずっとジープ島を守ってきてくれた、現地人スタッフのシンノスケにちなんで、これに「バラノスケ」と名前を付けてあげたのでした。めでたし、めでたし。長生きしなよ!

1034961_4245297733 (530x389)



NEXT Entry
第05話★初めて潜ったハウスリーフ 【アクアリウムの発見!】
NEW Topics
★当ブログについて
★終わりに 【当ブログの見方】
★エピローグ 【潮流に身をまかせて】
第24話★空中浮遊を感じる時 【究極の絶景:鏡の水面】
第23話★遥かなるピサモエ 【唯一無二のジープの姉妹島】
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

三輪アキラ

Author:三輪アキラ
-
 JEEP島プロデューサーとして、この「究極の癒しの島」を、スタート時から17年の長きに渡ってプロモートし、日本中の人達に紹介している。
 専門は「旅」に関する広告関係を専門に扱うアートディレクター&アドバイザー。企画プランニング、写真撮影、文章、デザインから、印刷&web制作まで、幅広くトータルにクリエイティブのサポートをしている。

 元々、JTB&JRの宣伝を扱う広告代理店に所属していたのだが、独立して(有)ギルマンという広告プロダクションを設立し現在に至る。とにかく旅が好きで、海外旅は120回以上に及ぶ。
 特にダイビングはプロ級。27年以上のキャリアで2000本以上潜り、「海」を特に得意分野としている。

カテゴリ
カウンター
最新トラックバック
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。