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2014. 10. 02  
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 突然、大きな雨雲がやってきた!

 ここは貿易風の通り道。いつ東から雨雲がやってくるかは分からない。 『天気は空に聞いておくれ~』だ。もちろん晴れてくれるに越したことはないけど、スコールでさえも、ここでは絵になるし、美しく感じる。
  『あっ!あそこで雨が降ってる!』って、360度全て見渡せるから、 一日空を眺めているだけでも飽きる事がない。 雲が行ってしまい、風が収まれば、また穏やかな昼下がりに変わる。

 自然はあるがままに物語りを語る。 心がざわつく雲が去ってくれれば、また新たな未知なるストーリーが始まる。 永遠に終わる事のない物語・・・。更に、突然虹が現れることだってある! 自然はいつだって気まぐれだし、最高のストーリーテラーだ。

 けっきょく、自然のリズムの中に居る事が一番心地いいと教えてくれる。何かを考えようとしても、何も考えは浮かんでこない。 目の前にある光景、風、温度、皮膚感、波の音、 ただただそれだけが気持ちよく流れて行くだけ。
 
 僕はよく、『曇った日は、パリのカフェに居るような気分になるんだよ』と人に言う。ちょっとアンニュイに静かに深く。晴れていれば、軽やかで陽気な「南海の楽園」そのままなのに。これは不思議だ・・・。
 要するに、この強弱があるからこそ、全てが反作用的に生きてくるんだと思う。 クッキリとエッジの立った、自然の色彩によって。これは地球の表情や喜怒哀楽が、手に取るように分かるという事でもある。

 そして改めて、「宇宙船地球号」の上に乗っかっているんだなぁと想うのだ。

 滞在が1日・2日・3日と過ぎていくと、徐々にこの島のリズムに慣れてくる。すると、日本の慌ただしい生活が、もう随分遠いことのように思えてくる。いや、それすらも意識にのぼらず、あたかも漂流者になったかのように、島に自然体で滞在している自分を知る。

 【漂流(Castaway)】 辞書をひもとくと、「乗っていた舟が航行不能になった後、波のまにまに流される事」とある。
 「乗っていた舟」を「日常」という言葉に置き換えるなら、航行不能とはいかないまでも、都会の生活でどんどん疲れが溜まっているのを感じる時がある。そんな時は、ふらっと「漂流」してみよう。「波のまにま」ならず、「島のまにま」に流されよう。

 小舟から降り、この小さな島に一歩足を踏み入れた瞬間から、誰でも漂流者になれるのだ。太陽が東の空から出て、西の空に沈む。そんなあたりまえの事が、ここでは壮大なスケールで美しい光景を生み出す。それをただひたすら眺めているだけで心地いいのだから・・・。

 「漂流」とは、心のあり方と旅の一つのスタイル。

 ちょっと日常を離れ、豊かな「地球時間」の中で、五感を解き放つ事だ。目に見えるもの、聞くもの、触れるもの、香るもの、味わうもの、全てを無垢でまっさらな感覚で受け止める事ができる。心が開放されれば、全てのものが美しく新鮮なディティールで迎えてくれる。

 地球が演出する、まだ見ぬシーンを求めて・・・。

 例えば、こんな事もその一つの例かもしれない。初期の頃は小さなコテージが一つしかなく、泊まる人が多いと、ちょっと窮屈だった。そこで、ゲストの人達にはできるだけ快適に過ごしてもらおうと、僕だけがテントを持っていって、島に張って寝ていた。元々無人島の頃から知っているので、それが普通の事だったし、その方が「自然の息吹」がじかに聴こえるから、僕的には逆に良かった。

 ある日、かなり手強い雨雲が来た。と同時に、土砂降りの大雨と風に島が晒された。かなりの嵐状態。テントが吹き飛びそうになり、慌てて固定するロープを持ち、何とか踏ん張った。テントが吹き飛ぶと、中の荷物がびしょ濡れになる・・・。そこへ頼もしい助っ人が現れた、島の現地人スタッフのシンノスケ(シノ)だ。
 (ここでちょっと説明すると、トラックでは歴史的背景もあり、日本風の名前が多い。奥さんの方はアメリカ風でリペルだが、孫娘はハナエ。こんなところも、この地に愛着が沸く所以)

 で、シノと二人でロープを握り締め、風雨に耐えた。ただひたすら嵐が収まるのを待つ。自然は時に荒々しく厳しい表情を見せる。1時間ぐらいそうやって二人でロープを握り締めていただろうか・・・。不思議なもので、そうやってびしょ濡れになっている、お互いの濡れネズミのような姿が妙に可笑しくて、顔を見合わせ、自然に笑みがこぼれたのだった。 『大のオトナが二人して、何をやってるんだろうね』という。もう暇(ひま)人の「同士」という感覚だ(笑)
 これは陽気で暖かい赤道直下の土地だから故、ありえる気分だなと思ったのだった。

 もちろん、その後の嵐が収まり、陽がパッと差し込んできた時の、「世界が生まれ変わったような変化」は、例えようもなく美しかった。

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プロフィール

三輪アキラ

Author:三輪アキラ
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 JEEP島プロデューサーとして、この「究極の癒しの島」を、スタート時から17年の長きに渡ってプロモートし、日本中の人達に紹介している。
 専門は「旅」に関する広告関係を専門に扱うアートディレクター&アドバイザー。企画プランニング、写真撮影、文章、デザインから、印刷&web制作まで、幅広くトータルにクリエイティブのサポートをしている。

 元々、JTB&JRの宣伝を扱う広告代理店に所属していたのだが、独立して(有)ギルマンという広告プロダクションを設立し現在に至る。とにかく旅が好きで、海外旅は120回以上に及ぶ。
 特にダイビングはプロ級。27年以上のキャリアで2000本以上潜り、「海」を特に得意分野としている。

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